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モバイルコマースの成功を握るパーソナライゼーション戦略

モバイルコマースとは

昨今、eコマースの在り方が変わってきています。消費者がオンラインショッピングする場所はパソコンからスマートフォンへシフトしています。スマートフォンを爆発的に普及させるきっかけとなったiPhoneが最初に米国で発売されたのは2007年のこと。日本では2008年にソフトバンクよりiPhone 3Gが発売されました。他社からも続々とスマートフォンがリリースされ、今では日本のスマートフォン普及率は85%以上あります。

企業はeコマースからモバイル中心のmコマース(エムコマース)へとビジネスの形態を広げています。mコマースとはモバイルコマースの略で、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末上での電子商取引を指します。

分かりやすいモバイルコマースの広がりと言えば、ショッピングアプリやモバイル対応サイトの普及でしょう。Amazonや楽天などのモール型ECはもちろん、自社で販売している企業もショッピングアプリやモバイル対応のサイトを持っています。さらに決済方法は従来からある後払いやクレジットカードに加え、PayPay、Apple Pay、LINE Pay、Amazon Pay、楽天ペイなどのスマホ決済にも対応しているアプリやサイトが増えてきました。

現在、モバイル上で買い物をするプラットフォームは整っています。しかし、モバイル端末の特徴は持ち運べる情報端末だけではなりません。スマートフォンなどのモバイル端末は、ポケベルやフィーチャーフォン(ガラケー)からはじまっており、もともとコミュニケーションを取ることが目的としてあり、コミュニケーションツールとしての特徴があります。

今後、モバイルコマースはどのように進化するのでしょうか?EC業界はモバイルを通じて消費者とどうのように接していくことができるのでしょうか?

ミレニアル世代のショッピング事情

日本だけではなく、世界的にモバイル端末での買い物率が増えています。EC売上の約46%がスマートフォンから来ていると言われています。特にデジタルネイティブとも呼ばれるミレニアル世代(1980年1990年生まれの世代、Y世代)のモバイルショッピングが目立っています。

ミレニアル世代はショッピングを含む、オンライン上の情報収集や娯楽を、スマートフォン中心でおこなっています。ミレニアル世代の前の世代である40代〜50代もパソコンよりもスマートフォンを使っていることが総務省の調査でわかっています。

インターネット接続端末の推移を表すグラフ
出典:総務省「平成29年通信利用動向調査」(2018)

高級ブランドもモバイルコマースに意欲的

ルイ・ヴィトンやシャネルとはじめとした高級ブランドの売上の大部分は実店舗からくるものの、デジタル上での顧客体験にも積極的に投資しています。その理由としては、高級ブランドの売上の33%がミレニアル世代であるY世代(1980年〜1990年生まれ)とその後の世代であるZ世代(1990年〜2000年生まれ)から来ていることが挙げられます。

Y世代、Z世代は今後年齢を重ねるにつれて、より多くの商品やサービスを利用するでしょう。そんな彼らを早期に取り込むためには、実店舗だけではなく、デジタル上でも顧客体験を提供し、オフラインとオンラインを連動させる施策が有効であると考えられています。

さらにAdobe社の調査結果によると、消費者の80%がパーソナライズされた体験提供してくれるブランドから買い物をしたいと回答し、63%がパーソナライズされた体験があればそのブランドへの消費額が増やしたいと回答しました。

実店舗での個別接客のようなパーソナライゼーションが、今後はデジタル上でも求められています。不特定多数への広告配信やプロモーションが響く時代は終わりつつあります。企業やブランドはパーソナライズされたコンテンツを消費者へ届けていかなければなりません。そこで役立つのが、消費者のモバイル端末へ個別に情報を届けられるモバイルコマース用のメッセージングチャネルです。

モバイルコマースでパーソナライゼーションを成功させる鍵

スマートフォンで使えるメッセージングチャネルとして何が思い浮かびますか?多くの人がEmailとLINEと答えるでしょう。もちろん、この2つは間違えではありません。しかし、実際にEmailやLINEを使ってパーソナライズされたコミュニケーションを取っている企業やブランドは多くありません。
Emailではメールマガジンの配信、LINEでは広告やクーポンの配信がほとんどではないでしょうか?Emailは開封率が低く、LINE公式アカウントのブロック率は20〜30%あり、ブロックされていなくても非表示設定をされて読まれていない可能性があります。

消費者が一度「見ない」と決めたチャネルに対して、パーソナライズされたメッセージを送っても、その効果は期待できません。どんなに有益なコンテンツでも読まれなくてはその次のアクションにつながりません。

しかし、EmailとLINEだけがスマートフォンで使えるメッセージングチャネルではありません。2018年に発表された+メッセージ(プラスメッセージ)と2017年に発表されたApple Business Chat(アップルビジネスチャット)が新たなメッセージングチャネルとして注目されています。これらのチャネルは、パーソナライゼーションを目的としたモバイルコマースで重要な役割を果たすでしょう。

+メッセージ(プラスメッセージ)とは

+メッセージとは、ドコモ、KDDI、ソフトバンクの大手通信キャリア3社が合同で開発したメッセージサービスです。SMSの進化版とも呼ばれ、携帯電話番号宛にメッセージを送る機能です。+メッセージでは、1メッセージ最大2730文字が送れます。さらに、動画や画像、スタンプ、資料、音声、位置情報も送れます。携帯電話同士での個人間のコミュニケーションはもちろん、企業は法人アカウントを開設することで、消費者の携帯電話番号へメッセージを送れます。

+メッセージは個人ユーザーを携帯電話番号(SIM)で認識しています。LINEのようにIDでログインをしないので、アカウントを乗っ取られる心配がありません。本人確実性が高く、企業が個人へ連絡する時も安心です。

また、法人アカウントの開設は3キャリアの申請が通った企業のみが可能です。企業やブランドロゴを法人アカウントで利用するにも申請が必要のため、企業のなりすましアカウントが作れないこともメリットとしてあります。つまり、+メッセージは企業にとっても、個人にとっても安心して使えるメッセージングチャネルと言えます。

また、一方的な広告配信やマーケティングメッセージは原則NGとされているため、消費者にとって不要な情報は届かないようになっています。そのため、+メッセージで送るメッセージの開封率は従来のSMS同様80%以上を期待できます。

>>+メッセージの詳細を確認する

Apple Business Chat(アップルビジネスチャット)とは

Apple Business Chatとは、iOS内のiMessage上につくる企業アカウントです。+メッセージ同様に長文や動画、画像、資料などを消費者に送れますが、Apple Business Chatの最大のメリットはiPhone内のさまざまなアプリと連動している点です。特にApple Payとの連動は直接売上アップにつながる魅力的な機能です。

Emailでの問い合わせ対応では、消費者が求めている商品やサービスのURLを送り、消費者にさまざまな追加アクションを求めなければなりません。URLをクリックし、商品をカートへ入れる、決済を済ませるために個人情報を入力などの手間がかかります。

しかし、Apple Business Chatでは、商品の選択から決済までチャット画面上で完結できます。決済はApple Payでできるので、個人情報の入力が必要ありません。決済に必要なのは顔認証(もしくは指紋、パスワード)だけです。カート離脱を防ぎ、売上アップを狙えます。

さらにiPhoneのカレンダーとも連動しており、チャット内で決めた配送日やフライトの日程などが自動でカレンダーに登録されます。予約日が正確にカレンダーに登録されるので、消費者の勘違いやNOSHOW(無断キャンセル)を防ぐ効果が期待できます。

チケット類はWalletと連動し、消費者はチャット履歴を遡らなくてもチケットが必要な時にすぐにiPhoneで確認できます。チケットデータの再送依頼が減り、カスタマーサポートの業務の軽減が見込めます。

>>Apple Business Chatの詳細を確認する

パーソナライゼーションの導入ははじまったばかり

スマートフォンの普及、デジタルネイティブ世代の成人化、新型コロナウィルスなどの影響で、企業やブランドはモバイルコマース戦略にパーソナライゼーションを取り入れるようになってきました。新しい取り組みのため、まだ表立った大きな活用事例はまだ出てきておりませんが、水面下では多くの企業が導入準備を進めています。日本も例外ではありません。

CM.comはモバイルコマースの導入が進んでいるヨーロッパに本拠地を構え、メッセージングアプリを活用した海外事例を多数保有しています。日本国内で顧客とのコミュニケーションにメッセージチャネルの活用をご検討中の場合は、お気軽にお問い合わせください。

Aya Higuchi

Aya Higuchi

Digital Marketing Manager, CM.com