
10月14日未明(米国現地時間10月13日)、iPhone 12の発売が発表されました。初の5G対応のiPhoneです。6.1インチの有機ELディスプレイとデュアルレンズカメラを搭載し、カラーバリエーションは5種類。日本では10月16日から予約受付が開始されます。
通信関係で次々と新しい技術が発表される中、1980年代から変わらずに残っている技術があります。それはSMSです。本記事では、なぜスマホ時代にSMSの企業利用が増えているのか解説します。
SMSの歴史
iPhone 12の発表で盛り上がっている10月14日は、iPhone 4Sが日本で発売された日でもあります。2011年、9年前のこの日から、日本のスマートフォン普及が急激に進みました。
スマートフォンの普及により、様々な企業がアプリを開発しリリースしています。2017年時点では、アップルのApp Storeにあるアプリ数は200万を越えていました。次々とアプリが生まれる中、いつまでもスマホの標準機能として残っているメッセージサービスがあります。それがSMSです。
SMSは1984年にフィンランドで発案された、国際規格のメッセージサービスです。今、多くの日本人が利用しているLINEは世界規模で見ると4ヶ国でしかメインで使われていません。一方SMSはフィーチャーフォン時代から世界中で利用されています。
しかし、SMSはなかなか日本では普及しませんでした。なぜなら、日本では1990年初頭からSMSがあったのにも関わらず、通信キャリアを越えた送受信ができなかったからです。
SMSがユーザー間で普及しなかった理由
日本でキャリアを越えたSMSの送受信が可能となったのは、2011年7月。それまでは、ドコモユーザーはKDDIユーザーにSMSを送受信できず、その逆も然りでした。
SMSが相互接続されるまでの間、日本人はキャリアメール(@docomo.ne.jpなど)で異なる通信会社の携帯を使っている人へ連絡をしていました。そしてスマホが現れ、キャリアメールからLINEへとコミュニケーション手段がシフトしていきました。
SMSの相互接続が開始された1ヶ月前、LINEがリリースされました。SMSは1通数円の送信料が発生しますが、LINEの場合はパケット通信。同じくパケット通信のキャリアメールに慣れていたので、ユーザーはSMSよりもLINEへシフトしていきました。
SMSの企業利用が増えている理由
個人間でのコミュニケーション手段としてSMSが注目を浴びることはありませんでしたが、企業が個人へメッセージを送る手段としては近年注目を浴びています。
実際、2015年の企業によるSMS配信数は6億通だったのに対し、2020年には16億通まで伸びました。SMSを新たに導入する企業は増えており、2015年には1,600社だったのが、2021年には2万社を越える勢いです。
SMSを利用する企業が増えている背景としてスマホの普及があります。ユーザー間のコミュニケーション手段として普及しなかった理由がスマホにあるのに、企業のSMS利用が普及する理由もスマホにあるのです。
企業のSMS活用例
スマホの普及と比例して、アプリの数も増えました。その中でもショッピング、ソーシャル、ゲームアプリはアカウント登録を求められます。アカウント登録を安全にし、その後の乗っ取り被害を防ぐための手段としてSMSでの本人確実性(二段階認証)の需要が伸びています。
また、クレジットカードを持たない若年層のオンラインショッピングが増えています。スマホの普及はもちろん、新型コロナもオンラインショッピングを大きく後押ししました。その一方で、後払い希望者の支払い遅延が問題となっています。デジタルネイティブ世代は電話や手紙をあまり見ない傾向にあるため、督促は携帯電話に直接送れるSMSが効果的と考えられます。
督促以外でも、ホテルやレストランの予約リマインドでもNO SHOW防止対策として活用されています。また、最近は3密回避のために、病院で診察の順番待ちをしている患者に待合室以外の場所で待機してもらい、順番がきたら呼び出す手段としてSMSが活用されています。
SMSの最大のメリットはアカウント登録、アプリダウンロードが不要な点です。そのため、企業は相手の携帯電話さえ分かれば、ほぼ確実にメッセージを届けることができます。二段階認証はもちろん、督促や予約リマインドなど重要なメッセージで高い効果を発揮します。
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Aya Higuchi
Digital Marketing Manager, CM.com